インプラント治療で一番に考えることは『安全』です。当たり前のことですが、これが一番重要でありそのための努力を怠らない事が必要だと思っております。私たちは、安全性を高めるために次の取り組みを行っております。
インプラント治療は、「歯が入って噛めるようになったら治療終了」と普通は考えます。しかし、私たちはどれだけ長く使用できるかがインプラント治療のゴールだと考えています。基本に忠実で丁寧な治療を行い、長期的に機能させ、どれだけ長くインプラントで楽しい生活を送れるかがポイントだと思っております。
「インプラント治療が一番良い治療とは限らない。」
これはとても大切な考え方だと思います。歯を失った部分の治療には、インプラント以外に入れ歯やブリッジなどの治療法もあります。インプラントには、たしかに他の治療にはないメリットがたくさんあります。ただ、他の治療より全ての面で優れているわけではありません。インプラントは外科処置が必要であり、それがどうしても不安な方もいらっしゃいます。その時は、一度、入れ歯にトライしてみるのも一つの選択肢だと思います。インプラントだけが唯一の治療法と思いこまないで下さい。あなたにとってインプラントが色々な意味で負担が大きいと感じれば、別の治療法があることを忘れないで下さい。
どんな治療であっても、必ずリスクは存在します。
これはインプラントも例外ではありません。まずそのリスクをしっかり知って頂くことが大切だと思っております。私たちは、患者様ごとのリスクを一つ一つ分析し、それを解決していくことでリスクを無くす取り組みを行っております。
2.血管や神経を傷つけてしまう。
3.上顎洞といわれる副鼻腔に貫通してしまう。
4.ドリルの摩擦熱による骨の部分的な壊死。
5.治療部位が感染を起こしてしまう。
6.不適切な噛み合わせで、骨吸収を早めてしまう。
7.歯磨きの仕方が悪く、周囲の歯ぐきに炎症を起こしてしまう。
このように様々なリスクがありますが、術前の精密検査を徹底的に行い、その人その人に合った治療計画を立てた上で、経験のある歯科医師がインプラント治療を行えば、それほど心配するようなリスクではありません。
いままで上記のような代表的なトラブルはありません。しかし、次回は100%安全ということは人間が行う治療である限りありえませんので、リスクを最小限にするために、当院ではCTやレントゲンをもとにしっかり分析して診断することが重要だと思っております。
CTとは、立体的(三次元)に骨の状態や神経の位置を把握できる特殊な撮影装置です。
インプラント治療においては、様々なリスクが存在します。そのリスクをできるだけ少なくするためには、事前に、より正確な状態を把握することがとても大切になります。従来のレントゲンでは見えなかった事、分からなかった事が、歯科CT撮影なら正確な診査と診断ができ、患者様の安全性とクオリティーを高めることが可能となります。
2.鼻の空洞までの正確な距離
3.骨の幅や厚み
4.骨の傾きや陥没部分の把握
5.骨の中にある膿など
※CTは通常のレントゲンと異なり、実際の状態と0.2mm程度の誤差しか生じないため、より正確な診断が可能です。骨の状態を正確にCTで知った上で、もっとも最適なインプラントの『長さ』『太さ』『角度』『位置』を決めていきます。
基本的にはどなたにでも治療は可能です。ただし、成長期のお子様であったり、他に重篤な内科的疾患をもたれている方は治療ができません。その他にもインプラントを埋め込むのに必要な顎の骨が不足していたりすると治療が受けられない場合がありますので、担当医にご相談ください。